友人のビジネスバッグが小銭入れと化している

どうやら常にお札で支払い、お釣りをバッグのポケットに入れているせいのようだ。
そんな友人が、気前良くご馳走してくれると言うので喜び勇んで出かけた。

待ち合わせ場所にて。
何やらジャラジャラと重そうなバッグを持った友人が歩み寄ってくる。
軽く食事をした後、飲みなおすべくお酒をお買い上げする事にし、最寄の自動販売機に向かう。
友人はバッグのポケット、通称「小銭ぃバッグ」を開けると、10円玉を地味に投入し始めた。
ぬ?!どうやら小銭ぃバッグを軽くするために10円玉攻撃開始のようだ。

矢は放たれた。
時間は22時を回っている。
自動販売機は免許証での青年確認を必要とする時間。
急いで免許を差込み「販売可」にし地味な10円投入作業を始める。

まず1本目お買い上げ、楽勝。
続いて10円を投入するも「販売可」のタイムアウト。
再度の青年確認を求めている。
士気はまだ下がっていない。免許を差し込む。
2本目お買い上げ。
思ったよりもスムーズな戦いに何だか拍子抜け。

更に10円を投入していたら、200円まで投入したところで10円玉がチャリチャリと戻ってきてしまった。
自販機の最大の防御、「拒絶」である。
仕方なく50円玉に切り替え3本目購入。
こちらも負けてはいない。
10円玉を入れて様子を覗う。
・・・また受け入れてくれた!

そんな戦いを暫く続け、戦いは終焉をむかえる。
我等の手中にはすっかり軽くなった小銭ぃバッグと6本のエビスビール、何かをやり遂げた感で一杯だった。
明日回収に来るおじさんorお兄さんに、
「回収袋がこんなに重いっ?!昨夜は蒸し暑かったし、売上倍増?!」
なんてな勘違い喜びさせたら申し訳ないなぁ、なんて心が痛んだ。

よくよく考えると、自販機の中では硬貨は大きさ別に分類されてまとまっている。
つまり一目で10円玉の多い日だったと気付くのである。
そもそも、回収袋って・・・白目