出先からの戻りの大通り。

行き交う車、ゆるゆると道行く人々。本日も湿気満点のうだる暑さ。
と、前からお爺さんwithだるぅだるぅと、うねりながらやって来るゴールデンレトリバー。
相当暑さにやられている様子。
夕方とは言え熱いんだろうなぁ、とすれ違う。

その先に160円コーヒーのカフェが見えてくる。
アイスコーヒーでも飲むか・・・いや、これから帰って仕事の続きを・・・
ん?何やら黒いかたまりが店の自動ドアのドアマットに見える。
近づいて見る。
そこには、黒&茶色をしたミニチュアドッグが散歩紐を垂らしながら尻尾をゆさゆさ振り乱している。
どうやら、ご主人様はカフェの中にいるらしい。
買いに入ったのか中で休んでいるのか知らないが、小さいながらに出入り口を陣取り、
真ん前に立ちガラス越しに中を除いている。

あれ?自動ドアは赤外線で反応するんじゃなかったけ?
全くドアは開く気配を見せない。
そういえば、昔バイトした割烹料理屋さんにて、小柄なお婆ちゃんが自動ドアに立ったが、
ピクリとも動かないので
「私は体重が軽いから」
と、昔の自動ドア、つまりセンサーがマットの下にあり重みで開くタイプの事を言ったら、
女将さんが
「うちのはセンサーだから体重は関係ない。もう少し真ん中に立ってみて」
と、ばっさり言い放ったのを思い出した。
お婆ちゃんは少し恥ずかしそうに立ち位置を変えた。

ミニチュアドッグも、もう少し真ん中あたりに立てば、念願のご主人の下へ駆け出せるのだろうか?
それとも、店員に捕まりあえなくつまみ出されるのだろうか。
行く末を気にしながら、会社に戻るのであった。